「何がやりたいのかわからない」
「どうしたらいいのかわからない」
「思いがうまく伝わらない」

日々、様々なお客様を迎え、占いや植物療法のセッションをする中で、こうした悩みに毎日のように出会う。
幸せになりたい。何かやりたい。相手と心を通わせたい。
そんな望みを漠然と抱いてはいても、核心のところが自分でもわからない。動けない。伝えられない。それはとてももどかしく苦しいものだ。
こうしたぼんやりした霧のような悩みの中にある人には、共通する点がある。それは、状況や自分自身の内面を捉える、“自分の言葉”を持っていないこと。

自分の言葉を持たない人ほど、沢山調べ、人に聞く。そして、そこで得た情報やアドバイスを元に行動しようとするが、思うように成果は上がらず、どこかしっくりこないまま、結局、自分の行動は良かったのか悪かったのか、何が必要なのかははっきりせず、混乱が深まっていく。
そして冒頭の悩みに戻る。

「何がやりたいのかわからない」
「どうしたらいいのかわからない」
「思いがうまく伝わらない」

この、混乱と不明の中で、外側の情報や意見を頼りに動き出そうとすること。それこそが落とし穴なのだ。そんな状態から出てきた行動には力がなく、続きもせず、何も生まず、誰にも届かない。そんなことを繰り返すうちに、情熱や意欲はどんどん枯れていき、雑多な情報や闇雲な行動によって、生まれようとする自然な欲求に蓋をしてしまうことになる。そしてついには、自分自身と自分の人生を愛せなくなる。
どんな情報、どんな行動よりも、まず大切なことがあるのだ。

自分自身の考えや気持ちをつかみ、それを“自分の言葉”で表現する。

見出した拠り所となる確かな言葉があれば、向かう方向を見失わず、頭にはノイズもなくすっきりと先を見通せる。情熱と意欲は簡単には挫けず生き生きと保たれ、困難を糧に一層たくましくなる。発する言葉は明晰で魅力的なものになり、人に伝わりやすく、興味や賛意を得られるようになる。そして、自分が何者なのか、何を求め、どこへ向かっているのか、生きるほどにクリアになっていく。そうしてひたむきに生きる自分を好きになり、人生と世界を愛せるようになる。

自分の言葉で動けば、人生が生きたものになる。
他人の言葉で動けば、人生で迷子になる。

思えば、「逢いことば」という店名も、ことばを通して、一人一人が本当の自分と出逢えるような場所が作りたいという思いから生まれたものだ。開店から5年目の今、満を持してスタートする「ことば」に関する二つのメニュー。
思いや考えを“言語化”する際に、人それぞれが抱える課題や落とし穴を見つけ、その人らしい表現の力を開く「言葉のアトリエ」。
大切な人へ、世界に一つの“言葉と花のギフト”を送る「言の花」(ことのか)。

世界を広げ、人生を深める、素晴らしい言葉の世界に、ぜひふれてみてください。