深刻さは、いらない
深刻さには何の意味もない。
人は往々にして、深刻であることは重要であるとか、深刻でなくてはいけないとか、今は深刻であるべき状況だとか考えるが、そんなことは全くない。
人生は軽やかでくつろいでいるのがいい。
くつろいでいる方が、広く深く物事の実相を捉えられる。本質を見極めて、適切に対処することができる。
深刻さは、人を緊張させ、硬くし、視野を狭め、消耗させ、狂わせる。
深刻である方が深く見えるというのは、全くの見当違いだ。
人は深刻である時、物事を深く考えることはできず、表面ばかり何度も何度もぐるぐる思考を巡らせる。長く考えることと深く考えることは違う。
深刻さと似ているようだが、全く違うのが、真剣さだ。
深刻さは人から活力をそぎ、真剣さは人に活力を与える。
深刻である人は遊ぶことができない。
一方、真剣に生きる人はよく遊ぶ。
真剣さは遊び心と相性がいいのだ。それどころか、真剣に遊ぶほど、喜びが増し、深い満足と安らぎがもたらされる。
もし、深刻である自分に気づいたら、考えることを、一旦やめてみる。
どのみち、深刻に考え続けたところで、いい答えやアイデアはやってこないし、かえって心配や憂うつが増すばかりだ。
そして、姿勢を変える。場所を変える。やることを変える。
やがて、気分が変わり、体調が変わり、空気が変わる。
深刻さは消えている。
自然に、頭が働き始める。心が動き始める。